ついさっき妻が家の中に閉じ込められた話

たった今、妻が電話を掛けてきて、何かの拍子に部屋に閉じ込められたと言ってきた。窓を開けて掃除してたら風が吹いたかなんかでドアが独りでに閉まって、その拍子になんかドアノブがおかしくなり、全然開かないらしい。幸い携帯を持っていたから連絡してきたけど、電池残り僅か。
二階なので脱出できません。まあ、梯子車呼べばご近所のスターにはなれますけど。和服妻なのです。引越し早々そこまでキャラを立てるのは、いかがなものか?
それより、夫婦でまず心配したのは、トイレどうするの?でした(笑
なんと不思議な家で、キッチンでもないのに二階のその部屋には小さい流しがついているのでした。なので、なんとかなる、ということで、和服姿の妻が流しの上に登って用を足す、(その部屋には食器とか、花瓶とかは無いんです)という、多分これがなかったら一生想像しなかったであろうシチュエーションが頭に浮かびましたが、アホらしくてちっとも萌えません。ある意味一安心。でも妻はお腹が空くと凶暴になるので長期に渡って閉じ込めておくとまずいような気もします。

しょうがないから私が早退して外から開けてみることにしましたが、、、メールが来ました:

Subject: ( ̄□ ̄;)!!
よく考えたら勝手口鍵は台所!玄関はたぶんチェーンしてる。

(顔文字を使う余裕はあるらしい。)
ということは、私は玄関の鍵持ってるけど家に入れない!大家さんは遠くに住んでいる。そして近所の契約をした不動産屋さんは今日に限って定休日。
古い家なため、近所の相場より格安で借りることができたのですが、いろいろと問題がある物件、しかしこんなことが起ころうとは、、、

会社は、事情は聞かないけど、ヤヴァかったら何時でも今日はお帰りくださいとのことで大変にありがたかったのですが、あまりに面白いので事情を説明すると、国籍豊かな同僚からは、

  • 近所の人に頼めばー という、英語で問題をうまく私が伝えられなかったことを示す御提案
  • ト、トイレはどうするんだ、大変だ! (人間同じ事思いつくもんですね。)
  • 斧は無いのか というハリウッド大作的発想 (それで玄関とその部屋のドア二つを破るらしい)
  • 可哀想な奥さんに薔薇の花束を持って帰ってあげるべきだ(いや、脱出できたら是非そうさせてもらいます、ありがとう!) という北欧的ダンディズム
  • そんなアホなことで社員を早退させる訳にはいかん!!と言われたと嘘のブラック企業ぶりを伝えておいて、その実ダッシュで帰ると超格好いい (どうも有り難うございます)
  • 今日は外で夕飯食べるから、ヨロ!と電話しろ という洒落にならないジョーク

などなど親切な御助言を頂きました。基本的にはいい奴らです。ほんとにこの会社に就職してよかったと思います。

さて、 Self lock out (鍵持たずに外出して締め出されてしまう。フランスの玄関のドアは閉めると鍵が掛かるという構造が多い) なら私はパリでやったことがあって、その場合は鍵開け屋っていうボッタクリ商売の人にレントゲンのフィルムで開けてもらうのですが、日本でもそういうのを呼ばなきゃいかんのだろうとウェブで調べておりましたら、

電話

閉じ込められた部屋にあったドライバーでドアノブを外して脱出した

うーん、我妻ながらGJ!! 幸いにもその部屋には私のコンピュータとか色んなショウもないガジェットとかと一緒に工具類も置いていたのでした!! (残念ながら、斧は無かった。)ドライバでドアノブを外そうと四苦八苦している和服の妻を想像したら、萌えた、というほど私はおかしくは無いことをさらに確認することが出来ました。

という訳で今日は帰りに薔薇の花束でも買って帰ろうと思います。ちょっといい話。

教訓

  • 扉やドアの付いた部屋には、ドライバーか、キッチンシンク、花瓶、さもなければ斧を常備しよう!
  • 緊急事態では人間萌えられないものだ。知の勝利だ!(いや、平時だからといってそんなアホな話では萌えません。)
  • 鍵を持っててもドアチェーンがあると家に入れない!
  • たまに奥さんに花でも買って帰ってあげよう!